こんにちは、なべひろです。
今回のテーマは、グループディスカッションです。
人事はどこを見て判断しているの?
グループディスカッションのコツを知りたい!
セミナーなどでは、このような質問をよくいただきます。
確かに面接とは違い、どこで合格と判断しているか、わかりにくいですよね。
この記事では、グループディスカッションにおける 役割別の「対策」と「コツ」を紹介します。
また、人事である私が「評価しているポイント」も一緒に解説しますので、ぜひ参考にしてください!
グループディスカッション対策と人事の注目点【役割とコツ】
グループディスカッションは、役割に応じた対策が出来ればとても簡単です。
きっとあなたも、グループディスカッションが得意になりますよ。
早速いきましょう!
【重要!】役割は自分の特徴で決めよう
グループディスカッションといえば、司会が有利!?
そんなイメージを持っていませんか?
少しネタバレしますが、役割によって有利不利はありません。
役割が無くても合格しますし、司会で不合格になる学生もいます。
そうであれば、自分にあった役割の方がやりやすいですよね。
しかし、なにも準備せず選考を受けてしまう学生が、とても多いのです。
もし役割を持つのであれば、何をすれば合格に近づくのか。
どんな特徴を持つ人がその役割に向いているのか。
私の体験談を交えながら、グループディスカッションについて解説していきます。
司会は結果が全て
先に結論を言うと、
ちなみに私は、「司会って目立つし有利だよね!」と思い、何も考えず司会に立候補するような「単純な学生」でした。
そんな私が、初めてグループディスカッションに参加した時のことを、今でもよく覚えています。
内容は、新しい商品について8名で議論し発表するものでした。
私は、何の迷いもなく司会に立候補しました。
当時の自分なりに考え、発言するばかりではなく、参加者から意見を聞いてまとめようと思っていました。
するとどうでしょう。参加者がとても優秀な方ばかりで、キレイにまとまったのです。
もちろん発表は大成功!
結果、グループディスカッション選考は合格。
あまりに良く思っていただけたのか、別日の面接も5分で合格しました。
すべての責任は司会が背負う
コレだ!と思った私は、別の会社でも司会に立候補しました。
前回と同じように、参加者から意見を聞くスタイルで挑みましたが、今回は全然まとまらない…。
自分の意見を押し通す学生、否定的な意見を言う学生がいたのです。
意見をまとめられず、司会としての力不足を感じる結果に…
この会社の選考は、ここで落ちました。
司会として何もできなかったので、「落ちて当然だよな…」と学生ながらに思いました。
そして人事をしている現在、司会の評価ポイントは変わっていません。
司会に向いている特徴
・臨機応変に対応できる
・自らコミュニケーションを取れる
・運がいい
「チームが成功すれば合格」と、シンプルに評価される司会ですが、そのプレッシャーは大きいでしょう。
グイグイ引っ張っていく司会もいれば、聞き役に回る司会もいますが、どちらにしろ周りをまとめていくスキルが必要 なので、コミュニケーションに自信がある人に向いています。
また、一緒のチームになった学生が優秀であれば勝手に成功するので、ある意味「運」の要素があるでしょう。
司会最大の弱点
司会には、最大の弱点があります。
それは、事前に対策ができないことです。
また、人の意見に対してマイナス発言をしたり、議論を止めてしまうような、いわゆる「クラッシャー学生」がいるかもしれません。
どんな学生がどんな意見を出してくるかわからない中で、臨機応変に対応しなければならないことから、司会は「あなたの経験に基づく対応能力」が試されます。
タイムキーパーと司会は「一心同体」
タイムキーパーと聞くと、何となく地味な印象があるかもしれませんね。
しかし限られた時間で、議論を成功させる役割があります。
タイムキーパーの役割を、このように勘違いしている学生がいます。
これは全然違います。これでは、ただ時計を見ているだけですよね。
タイムキーパーの役割は、時間内に議論をまとめられるように進行させることです。
その目的のために、やるべきことがあります。
この2つだけは、覚えておきましょう。
タイムスケジュールは最大のカギ
タイムキーパーが絶対にやらなければいけない事があります。
自分が決めても良いですし、チームで決めても構いません。
オーソドックスな伝え方を紹介します。
これは一例ですが、このようにスケジュールを組むことで、全員が時間を共有でき、ダラダラと長引くことなく進めることが可能です。
ライトを持たずに暗闇を歩くようなものです。
グループディスカッションの失敗の要因は、タイムスケジュールを作らずに始めてしまうこと。
もし、あなたのチームのタイムキーパーがスケジュールを組まなかったら、あなたが発言して組んでくださいね。
議論をまとめる一言を
司会のように目立つ役割ではありませんが、時間管理をしながらゴールまで導く必要があります。
時には議論がヒートアップすることがあるでしょう。
そのような時でも、司会とともに議論をまとめる役割があります。
この「一旦」がキーワード!
どうしても議論をまとめる時には、取捨選択しなければいけない場面がありますが、「みんなの意見をきいているよ」というニュアンスを伝えられます。
最終的には、司会が責任をもって議論を進める必要があります。
「司会の○○さんはいかがでしょうか」と投げかけることで、次に進むきっかけができるでしょう。
うまくまとめて発表できたチームの「司会」と「タイムキーパー」は、合格にしています。
発表を成功させるという大きな責任を負っている対価ですね。
タイムキーパーに向いている特徴
・周りに流されない
・まわりを客観的に見ることができる
特に、「まわりを客観的に見ることができる」は大切です。
自分が議論に没頭してしまったり感情的になってしまうと、時間管理どころではありません。
どちらかと言えば、一歩引いて周りの意見をまとめていくイメージです。
書記は「物語を構成する力」が命
書記は女子に人気があるイメージかも!
確かに役割を持ちたい女子が担当することが多いですね。男子が担当してももちろんOKです。
書記をする方が心がけるポイントは、「まとめた内容を提出する」ということ。
役割としては、メンバーの意見や議論をまとめることですが、どのように成功にたどり着いたか「物語を構成」する必要があるのです。
誰がどのような発言をしたか、どのような転換点があったのかを記し、その資料を見やすくまとめる力を見ています。
発表時の資料などを書記が作ることがあるかもしれません。
どちらにしろ、人事に提出する資料のクオリティが、書記の評価に繋がります。
発言の際には名前を言ってもらおう
まず、誰が発言したのかがわかるように、発言前に名乗っていただくようお願いしましょう。
この一言で解決します。
議論が進み、みんなの名前を覚えたら「お名前のご協力ありがとうございました。」と伝え、省いても構いません。
会議の議事録には、必ず発言者の名前と内容が書かれていますよね。それだけ名前は重要です。
書記に向いている特徴
・几帳面
・字が丁寧
・イラストや構図が得意
どちらかというと、発言をするよりも議事録や資料作りがメインになる役割です。
メンバーの発言を30分以上聞き続けられる集中力と、構成力が重要でしょう。
また、スケッチブックやホワイトボードで発表したり、議事録を紙で提出する場合があるかもしれません。
字やイラストは見やすさに直結しますので、得意な方が良いでしょう。
役割なしは意外とオススメ
自分には役割に合う特徴がなさそう…
やりたい役割が取られてしまった…
様々な要因から、役職なしで参加することがあるでしょう。
安心してください。
これからお伝えする「2つの項目」に気を付ければ、役割なしでも十分合格することができます。
もしあなたが役割を持たずに参加する場合は、これだけ覚えておきましょう。
逆にいえば、これだけ出来れば合格に近づくため、意外とオススメです。
司会に合わせ協力する
役割がないということは、自由に発言することはできる代わりに、決定権をもたないということです。
ときどき、それを理解していない学生がいます。
例えば自分の意見を押し通したり、欠点ばかり指摘して場を困らせる学生。
本当に迷惑ですよね…、司会からしたら、たまったものじゃありません。
初めて顔を合わせるメンバーばかりなので、何か決める際には、誰だって協力的なメンバーに意見を求めたいものです。
正直、人事はディスカッションの発言1つ1つを、メモしているわけではありません。
まずは司会やメンバーの意見を尊重し、波風を立たせず議論を進めていきましょう。
司会から信頼を得られれば、自然とあなたの存在は重要視されますよ。
発表に参加しないと落ちます
理由はシンプルで、人事がその学生を判断する材料が何もないからです。
そのため、役割なしの学生は「発表が必須」です。
先ほどお伝えしましたが、いくら議論中に良い意見を出していても、人事は一語一句を認識してはいません。
様々な発言や議論を通して、どのようにまとめたのか、その完成形を見ています。
その完成形を「発表」という形で公開するので、ここには必ず参加しましょう。
発表係が2名などのように、人数が指定されてる場合はすぐに挙手しましょうね。
もしメンバー全員で発表する場合は、最初か最後に発言する機会をもらってください。
理由は、印象が残りやすいからです。
正直、間に話している学生に関しては、内容を聞いているので話し手の印象が残りにくいです。
発表に関しては、すでに決まったことを話すだけなので、注意すべきポイントは1つです。
これまで発表された学生よりも、元気よくハキハキと発表するだけ。
聞いている人の心理上、これだけで良い印象を与えられます。
時には諦めも肝心
そもそも、グループディスカッションに向かない学生もいます。
様々な理由で、苦手意識を持つ学生はいます。
第一志望の選考にグループディスカッションがあるなら、対策する必要がありますが、それ以外は思い切って諦めるのも一つの手です。
これまで解説した役割やポイントが出来なそうであれば、グループディスカッションを通過するのは難しいです。
だとしたら、苦手なことに時間を割くより、面接の対策をするほうが有意義かもしれません。
就活の時間は限られていますので、大事に使ってくださいね。
今回は30分ということなので、
「意見を出し合う時間」を5分、
「その意見の長所や短所などの見極め」に5分、
「提案の作成」に10分、
「まとめと発表の練習」で5分、
1~2分ずれても良いように5分の余裕を持っています。
このようなイメージではいかがでしょうか?